【2023年度 明治安田生命賞】佐倉自然農園 高橋睦さんインタビュー

「ビル排気と植物の光合成を最大限に活用した二酸化炭素削減方法」とは、特定建築物から日常的に排出されている二酸化炭素濃度の高い空気を、屋上に設置した温室に導入し、栽培植物(イチゴやトマト)の光合成によって二酸化炭素を消費させて削減する方法です。

多くの特定建築物の排気には900ppm程度の二酸化炭素が含まれており、そのまま大気に放出されています。この濃度と植物の光合成が最大化する濃度がほぼ同じであることを組み合わせ、二酸化炭素の削減と栽培植物の収量増加の一石二鳥を狙うのが本方法のポイントです。

西東京市では令和4年2月25日に「ゼロカーボンシティー宣言」をされていて、これを実現するには省エネだけではなく、空気中から二酸化炭素を取り出す二酸化炭素除去がどうしても必要になります。達成期限が2050年というとまだ先のように思われますが、これといった具体策が見えていないのが現実です。本方策のように、組み合わせは新しいが既存の手法だけで達成可能な具体策にまずは取り組んでいく――環境問題は短時間に効果を出すことは難しいです。できることは少しでもいいから早く始める事が、将来を左右する事になるのではないかと考えます。

ーコンテストに参加しようと思ったきっかけは?

2022年11月に本方策の特許を取得し、どの様にしたら広めることが出来るかを考えておりました。当初は全国の県の環境担当部門へ説明資料の送付を行いましたが進展はなく、環境へ関心の高そうな企業様へピンポイントで資料提案するも採用には至らず、どの様にしたら良いのか思案していたところ「西東京市ビジネスプランコンテスト」を知りました。
この様なコンテストでしたら、多くの方へ知っていただけるきっかけになるのではないかと思い、参加することに決めました。

ービジネスプランコンテストに参加して、得られたものはなんですか?

私は個人で農業を行っていますので、何事もやることは自分で考え自分で行うという事が多くそれが普通になっています。今回のコンテストに参加することによって、事務局の方から適切な情報提供、アドバイス等を頂き、何事も人と共に進んでいくものであることを改めて感じました。又、コンテストに参加した他のメンバーのプレゼン資料や話し方、事業にかける思い等を知り、いろいろなステージで皆頑張っているのだなという事を肌で感じることができました。自分もまだまだやっていこうという思いを新たにした次第です。

ーコンテストに参加して、苦労した点についても教えてください

多くの人へ、自分のビジネスについて理解いただく事がとても重要であり、それは丁寧に行っていかなければならないことをとても感じました。その手段としてのプレゼンテーションでありますが、その中の文章や言葉がそれぞれの人によって受け取り方が違うため、分かりやすくするにはどうしたら良いのか。自分ではわかっていることでも、初めて聞いた方にはわかりづらい点があるなど、資料に対する自分の思い込みを直していく点に苦慮しました。

ーこれから第一歩を踏み出す方へメッセージを!

現在の働き方は多様化し、ひとつの企業で定年まで勤めるという考え方は少なくなってきています。自分自身は長きにわたって会社員として働いてきましたが、60才で自営の農業を始めてから、いかに自分で仕事をする事が清々しく、自由で、制約がないかを感じる毎日です。

これは企業に属していた時にはなかなか感じられなかった事でした。しかし経済的な安定や仕事の規模感も異なる点など、企業でしかできない事もあります。どちらが良いかということは言えないと思いますが、もし自分でやりたいことがあるのなら、自分の人生、創業・起業にトライしてみるのもいいのではないかと思います。

「やって後悔するのか、やらずに後悔するのか」今の自分では何かをやって、もし失敗したとしても、後悔はしないような気がします。失敗したとしてもただそれがうまくいかなかっただけ、別の方法でならうまくいくのではないかと考え直すことができそうです。人それぞれです。自分の人生、納得していきましょう。

ー🎥高橋さんの当日のプレゼンテーションはこちらからご覧ください

ー佐倉自然農園について

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